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◆「いただきます」と「ごちそうさま」

日本教育新聞を読んでいると、「心に残る講話術」という連載記事に目がとまりました。
「命を食べるから、いただきます」という小見出し。
その記事を読み終えて、あらためて、人間は他の生物の命を食べて生きているんだということ、食育の大切さに気づかされました。もう少し深く知りたくなり、少し調べてました。

食事前に必ず手を合わせて言う言葉、「いただきます」。
よくよく考えてみれば、幼い頃に「あいさつ」ですからね!としつけられ、その意味も考えずに習慣化された言葉ですが、この「いただきます」は、まさしく敬語そのものですよね。
背筋を伸ばし、合掌しながら頭を下げる、この姿勢もまさしく敬意を表しています。

それに。食事後のあいさつ、「ごちそうさま」も敬語ですね。
「いただきます」が「受ける」や「もらう」という語の謙譲語であるのに対し、「ごちそうさま」は丁寧語だという違いはありますが、敬語を使っていることに違いはありません。
「いただきます」は、その農作物や生き物に対する命に対する敬語であり、「ごちそうさま」は、それを育て、それを食卓に持ってきて調理してくれた人に対する敬語です。

こういったところに、日本人の文化(というか、仏教的なものだと思いますが)の一端に触れることができます。英語には、「いただきます」という言葉に当てはまる適切な表現がありません。Let’s eat!となるようです。ニュアンスが異なりますね。

外国人にとって、日本語を学ぶ上で、敬語がもっとも難しいのだそうです。
そりゃそうでしょうね、だって、母国語としている日本人ですら敬語は難しいのですから。
034.gif日本人は、相手との距離感を微妙に調整するために、「敬語」を使いますが、
これは人間相手にだけでなく、あらゆる物の「命」に対しても敬語を使う、そういう日本語独特の文化があるわけです。アニミズム信仰の言語版といったところでしょうか。


数年前、マータイさんが「もったいない」という日本語を使いました。
日本語のすばらしさが世界に紹介されたのは、記憶に新しいところです。
※あ、秋の日本語検定の受付は、明後日8日までとなってます!

日本は飽食の時代といわれますが、一方、アジアやアフリカの途上国では餓死していく人がいるという現状。私たち日本人は、普段から食べるものに対して、その命を分け与えていただいているということに、もっと感謝しなければなりません。

001.gif今日から心を込めて「いただきます」「ごちそうさま」を言いましょう。
そんな些細なところから、「命」を大切にする一歩が始まるのかもしれません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆では今日の論語:とっても有名な部分です。
子曰、吾十有五而志于学、三十而立、四十而不惑、五十而知天命、六十而耳順、七十而従心所欲、不踰矩。
(訳)孔子先生は言った。「私は十五才の頃に学問の道に入ることを決意し、三十歳のときに自分を確立した。四十歳で戸惑うことがなくなり、五十歳で自分に与えられた使命を知った。六十歳で何を聞いても動じなくなり、七十歳になってからは、心のままに行っても、道理に反することはなくなった」と。
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それでは、今日も頑張っていきましょう!



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by ch-imai | 2009-10-06 13:51 | imaism