2014年 12月 23日
◆最後のお客さん
昨日、髪を切りました。
受験シーズンを迎える前に、
髪を切るのが流儀、みたいなものです(^^;
で、昨日も、
いつものマツオさんへ!
大橋にある理髪店(というより散髪屋さん)です。
私が大学卒業後、
大橋付近に住み始めた頃からですから、
もうかれこれ20年、ずっとマツオさん。
あんまり変えたくないものですよね、塾と同じかも。
実は、たしか5年ほど前ですが、
1度だけ他の理髪店に行ったことがあります...
でも、それはご主人が病気で倒れられ、
お店を休業されていたときのこと。
これは浮気じゃないでしょ(笑)
さて、昨日のことです。
いつものようにドアを開けて入ると、
店の裏の方から「いらっしゃいませ」という声が聞こえました。
でも、ご主人も奥さんも姿が見えません。
他のお客さんも誰もいません。
店内を見渡すと、棚に置いてあった漫画や、
金魚の水槽、インコの鳥かご、観葉植物もありません。
しばらくすると、ご主人と奥さんが出てこられましたが、
なんとなく、お二人ともいつもの元気がなかったのです。
一瞬、嫌な予感がよぎりました、が、
常連客としては、
この状況で何も聞かないわけにもいきません。
キョロキョロしていると、
ご主人はお察しになられたのでしょう、
いつもの穏やかな口調で、
「店を閉めることなりました...」とおっしゃったのです。
おそらく数秒の間、
感情の揺れ動きが自分でもわかるほどでしたから、
かなりコンランしていたと思います。
「え、そうなんですか..」、
それ以外に言葉が見つかりませんでした。
そして、ご主人は、
さらにこう続けられたのです。
「実は..今日までなんです..」と。
それを聞いた瞬間、
心のザワツキを隠し切れませんでした。
ここに来るの、今日で最後なんだな...
そう思うと、
悲しくて悔しくて、
でも、そんな最後の日に、
偶然、髪を切りにきた巡り合わせに、
何か運命に似たものを感じました。
そして、このまま閉店まで、
誰もお客さんが来なかったら、
マツオさんの最後のお仕事、
ひょっとすると私になるかもしれない、
そんなことも考えました...
「いつもより今日は少し長めでお願いします」
「今井さんは冬になると長めですね」
そんな会話から最後のカットが始まりましたが、
いつものような、たわいもない話を、
いつものように話す自信がなく、
ひたすら目をつぶってハサミの音を聞いていました。
マツオさんにお世話になって20年。
計算では、おそらく80回ぐらい、
髪を切ってもらったことになるでしょうか。
私自身のこと、塾のこと、家族のこと、
たくさんお話聞いてもらいましたね。
心配事を話したときも、
「今井さんなら大丈夫よ!」
そう笑いながらおっしゃっていただいたことで、
どれほど救われたことか。
本当にありがとうございました。
今日は昨日の出来事をどうしてもとどめておきたくてブログに書きました。
【追記】
私がお二人に挨拶をして出た直後、
背の高い若いお兄ちゃんがお店に入っていきました。
きっと彼が最後のお客さんになったのでしょう。
この日のこと、
マツオさんの最後の日のお客さんになれたこと、
大橋での思い出として大切に胸にしまっておきます。
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